収録曲
- 森の泉へ
- トゥルニエ
- 即興曲
- ルーセル
- ハープ協奏曲
- ヘンデル
- シシリアーナ
- レスピーギ
- ソナタ
- デュシェック
- 即興曲
- フォーレ
- 塔のなかの王妃
- フォーレ
- 即興綺想曲
- ピエルネ
- 踊り子ロリータ
- トゥルニエ
- セレナーデ
- パリッシュアルバース
- 無言歌
- フォーレ
演奏者
- エリザベト・フォンタン(Elizabet FONTAN-BINOCHE)
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フォンタンはこのCDにも収録された作曲家でハープ奏者トゥルニエの晩年に師事し、10代でパリ音楽院を首席で卒業した。
その後パリ音楽院助教授、ブローニュ音楽院教授、リヨン音楽院教授、ニース交響楽団ソリストを歴任後、現在ニース音楽院教授、アンティーブ音楽院教授、ローマのレスピーギアカデミー教授である。
世界各地でソリストとしての活動を続けている。
フルートのジャック・カスタニエ氏との「パリ・ハープ・フルートデュオ」などのレコード録音で、1969年ディスク・オスカーを受賞。
このCDはひさびさの録音である。
評論
- 「レコード芸術」推薦 武田明倫氏 評
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マルセルー・トゥルニエの晩年に師事しパリ音楽院で学び、現在はニース、アンティーブ、ローマの音楽院で教えるハーピスト。
ハープと言う楽器はかなり強いイメージを持つが、この楽器がこれほど自由に振る舞うのを聴くことはなかなか出来ない。
この演奏には、どの曲もまさに演奏者と楽器が一体となった境地を聴く。
これはいわゆる「至芸」である。
驚異的なダイナミックスの幅の広さ、それぞれの音楽のそれぞれのフレーズ、そして音楽そのものの表情は、ハープがまさに弦に触れて演奏する楽器であり、真の楽器との一体化が成された時にどれほど広大な表現の世界が出現するかを、見事に示している。 - 「レコード芸術」推薦 濱田 滋氏 評
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結論から先に言って、これはまれにしか聴けないほど、音楽的に妙味あふれたハープの名盤である。
精緻に、的確に音が紡がれていくばかりではない。ダイナミックスの幅が実に豊かで、しかもクライマックスの強奏には、内からほとばしる情熱によって湧き出てくるという実感がある。
だからこそデリケートな旋律の歌いくちにも、さわやかな緊張感、感興の乗ったみずみずしさが宿ることになる。
故国ではレコード会社から不当に忘れられているこのような名手に、幸せな形で光を当てた関係者諸兄に心からの拍手を送る。