収録曲
- ZEKKU(絶句)
- 信時 潔
- OSIEGO NI SIMESU(示諸生)
- 信時 潔
- SIKANO NO SAKU(鹿柴
- 信時 潔
- TUMA NO KOTOBA(張節婦詞)
- 信時 潔
- 月見れば
- 信時 潔
- 久方の
- 信時 潔
- 花の色は
- 信時 潔
- 淡路島
- 信時 潔
- 長からむ
- 信時 潔
- 逢ふことの
- 信時 潔
- 人はいさ
- 信時 潔
- ほととぎす
- 信時 潔
- 甃の上
- 中田喜直
- 馬車
- 中田喜直
- 蝉
- 中田喜直
- 沙上
- 中田喜直
- わが耳は
- 中田喜直
- 結婚
- 中田喜直
- つくだ煮の小魚
- 中田喜直
- 木兎
- 中田喜直
- 春の鳥
- 團 伊玖磨
- 石竹
- 團 伊玖磨
- 彼岸花
- 團 伊玖磨
- 序のうた
- 團 伊玖磨
- 孤独とは
- 團 伊玖磨
- ひぐらし
- 團 伊玖磨
- 追悼歌
- 團 伊玖磨
- 紫陽花
- 團 伊玖磨
演奏家
- 演奏者名(バリトン)
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1940年、大阪生まれ。
高校生の時、安則雄馬氏に師事し、声楽家を志す。
1959 年、大阪学芸大学特設音楽課程に入学し、浦山弘三氏に師事。
浦山先生はドイツリートと日本歌曲を系統立てて、2本立てにしたプログラムによるリサイタルを年ごとに開催され、その日本歌曲は山田耕筰、信時潔、中田喜直、團伊玖磨、山田和男、別宮貞雄……と続き、それらは全て初めて耳にするものだった。
イタリア歌劇団の来日でオペラ熱の中だったが、気品ある日本の芸術歌曲を知った。
恩師に倣い、1971年よりドイツリートと日本歌曲、ロシア歌曲と日本歌曲といったプログラムや、作曲委嘱した歌曲集、シューベルトの「冬の旅」、「白鳥の歌」等でのリサイタルを12回開催した。
一方、オペラでは、モーツァルトの「フィガロの結婚」フィガロ役、プッチーニの「ラ・ボエーム」コリーネ役、ブリテンの「カーリユーリバー」修道院長役の他、ひとりオペラ等、20以上の役柄を演じ、オラトリオでも、バッハの「マタイ受難曲」、ヘンデルの「メサイア」、モーツァルトの「レクイエム」、ブラームスの「ドイツレクイエム」等の他、数多くのレパートリーを持っている。
1995年の阪神淡路大震災後の後、中西覚作曲「イモトのおっちゃん」、「四丁目のまさ」、「行列」等の〈震災歌曲〉は反響を呼び、神戸、大阪、西宮、姫路、東京等、20回を越える演奏会で歌った。
これらを被災地の芸術家たちと協力して、CD「ぐっどもうにんぐ」(FMC-5035)に収録している。
又、2000年3月、愛唱曲集とも言うべき20世紀全般に渡る日本男声歌曲集のCD「かごかき」(FMC-5039)をリリース。
2001年、日本歌曲の研究と普及活動を30余年続けてきた「神戸波の会」の会長に就任した。
又、大阪文化祭賞、音楽クリティック・クラブ奨励賞、文化団体半どんの会文化賞・及川記念奨励賞、兵庫県教職員組合芸術文化賞等を受けた。 - 江頭義之(ピアノ)
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都市立芸術大学音楽学部ピアノ専修を首席卒業以来、度々リサイタルを開催。
大阪フィル、関西フィル等と協奏曲を共演。
NHK洋楽オーディション合格、「午後のリサイタル」等に出演。
室内楽に於いては、ピアノ三重奏団「パトストリオ」を結成主宰。
京都音楽協会賞、田中賞、大阪文化祭奨励賞受賞。
ソロ、室内楽、歌曲伴奏などの他、作曲活動も展開している。
ピアノを園田高広、辛島輝治、松野H一、元浜綏子の各氏、作曲を垣静一氏に師事。
日本演奏連盟、日本ピアノ教育連盟、神戸音楽家協会、各会員。
兵庫県音楽活動推進会議に所属。
仁日本シューベルト協会、関西二期会、各ピアニスト。
評論
- レコード芸術 喜多尾道冬氏 評
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信時潔と中田喜直、團伊玖磨の作品をあつめたCD。
これらの歌曲は伝統と革新のあいだにあって、演奏者の姿勢しだいで伝統にもまた革新にも、あるいはその融合にも色合いを変える。
ここではきっぱりと伝統に従う方向を見せている。
大上段に振りかぶった剣道の身構えで「歌」に対し、幕末の義士といった風情がただよう。
だから信時の《小倉百人一首》のような短歌のメロディに謡曲の節回しが感じとれるし、中田の<結婚>や<つくだ煮の小魚>などは、狂言に近づき、團の<彼岸花>では歌舞伎調になりかかり、<紫陽花>の思慕も老いらくの恋のようだ。
ピアノはスケール大きく、交響的で多彩なひびきを弾き出すかと思うと、曲によっては神秘的なソノリティで聴かせ、また軽快で、明るく、澄んだ風景を浮ばせる。
カットグラスのきらめきを見せる曲もあれば、みやびな世界へ引き入れたりもする。
その意味できわめて斬新なピアニズムを示し、古風な声と対照的だが、不思議にマッチングしている。 - CDジャーナル 大津直子氏 評
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信時潔、中田喜直、團伊玖磨の歌曲を収めたCD。
中田や團は歌曲を手がけることで、戦争による心の傷を癒そうとしたという。
そんな彼らの心の内側や作品に宿る日本的な情緒を、岡田が含蓄のある歌唱で描き出している。
後世に伝えたい日本の音楽遺産だ。